昨日あまり行かない本屋さんに行って見つけた一冊。
僕も鳥が好きですが、研究者でも学者でもない“ただの鳥好き”なだけですので、知識も何もありません。
だからこそこういった本を見つけると読みたくなってしまう。
ダチョウなんて動物園に行かなきゃ見れない動物ですし、いても近くで見れなかったり、触らなかったりするわけじゃないですか。
ですが、意外にダチョウとヒトは近くにいる関係だったりするんです。
そう聞くとやっぱり詳しくその動物のことを知りたいと思ってしまいます。
僕はテレビを見ないので見たことはないのですが、テレビなどにも出演される有名な先生らしいので、ご存知の方もおられるかもしれませんね。
この塚本先生の本は初めの数ページ読んだだけで、そんな知的欲求を満たしてくれました。
さっき読み終わったばかりなので、かなりホットな状態でネタバレしない程度で感想文を書きたいと思います。
ダチョウはアホ
とにもかくにもダチョウは“アホ”だそうです。
そんなダチョウのアホさ加減が第1章にふんだんに書かれています。
そのアホさ加減を少しだけご紹介。
- 家族が入れ替わっても気づかない。
- 一羽のダチョウが走り出したら意味もなく一緒に走り出してしまう。
- 骨が見えるまで怪我しても気にしない。
などなどダチョウのアホっぷりが窺えるエピソードがたくさん書かれています。
他にも
- ダチョウは何を食べるか?
- ダチョウの脳の大きさは?
- ダチョウの目は美味しい?
- ダチョウの寿命は?
など気になることが盛りだくさん。
結構読み応えがあります。
ここを読むだけでも十分ダチョウの魅力を感じることができると思います。
ダチョウと抗体
アホなダチョウですが、アホなだけでは野生下で生きていくことはできませんし、そもそも進化途中で絶滅しているはずです。
ですが、そんな長い進化の歴史を生き残っている上に絶滅に瀕していない。
これは何か理由があるのでは?
と思った方は素晴らしい。
ダチョウには長い歴史を生き残ってきただけの理由があります。
タイトルにも書いてありますが「抗体」です。
ダチョウはありえないほど凄い治癒能力を持っています。
しかも、なぜか感染症にかからないそうです。
鳥インフルエンザがあるのになぜダチョウはかからないのか。
その理由が第2章以降に書かれています。
ここもかなり魅力的なコンテンツがたくさんあります。
さらにはその抗体をどうするか。
この辺のアホと凄さのバランスがとても面白いです。
アホと天才は紙一重なんて言ったりしますが、間違ってないかもしれません。
著者塚本康浩先生の生い立ちや経歴が凄い
また、この塚本先生のこれまでの生い立ちや経歴なども書かれているのですが、これがまた面白いです。
小学生の時から鳥が大好きで学校にはほぼ行っていなかったとか。
また、ひらがなの「え」や「お」を書くのが苦手だったとか。
中学を卒業したら就職しようと考えていたとか。
元々は料理人になるのが夢だったとか。
なぜ料理人にならなかったのかとか。
もちろん謙遜している部分は大半ですし、書いていない部分もたくさんあると思いますが、人間関係の上手さ、先見力、行動力など、とても素晴らしい人だと感じさせられる内容でした。
書き方がまた面白いので、引き込まれる感じでサラサラっと読めてしまいます。
ダチョウが好き、気になる方は読んでみては?
塚本先生が関西出身の方なので、本の内容も関西弁で書かれています。
(逆にそれが苦手な方もおられるかもしれませんが。)
そこがまた、塚本先生の良さというか魅力が出ている感じが伝わってどんどん読んでしまう感じ。
こんな感じで所々写真やイラストなどもありますから、文章のみの本よりも読みやすい感じはあると思います。
内容ももちろんですが、読みやすさという面でも面白いなぁと感じました。
もし休日に本屋さんに行く予定のある方は一度本棚を覗いて見てはいかがでしょうか。
塚本先生は他にも本を書かれているようなので、他の本を見てみるのもいいかもしれません。