Patrick Coin (<a href="//commons.wikimedia.org/wiki/User:Cotinis" title="User:Cotinis">Patrick Coin</a>) - Photograph taken by Patrick Coin, CC 表示-継承 2.5, リンクによる
最近では「あごだし」などという感じで目にすることも多くなったトビウオ。
空を飛ぶ魚として有名ですよね。
生でトビウオを観たことがないので一度は見てみたいなぁと思っている次第なのですが、そう簡単にお目にかかれるものでもなさそうです。
一度の滑空で飛ぶ高さは3mほどだそうです。
距離は80㎝ほどだそうですが、
過去に計測されたもので最高約300mも飛んだという記録があるそうです。
窒息したり乾燥したりしないのかなと不安になりますよね。
そんな危険を冒してまで空を飛ぶ理由は簡単です。
『外敵から身を守るため』
です。
海の中にはマグロ、カジキ、シイラといった大型フィッシュイーターがうようよおります。
こういう大型の回遊魚は泳ぎが特に得意で遊泳力も高くスピードも速いです。
トビウオでは簡単に捕食されてしまいます。
その大型回遊魚から逃げるためにトビウオは空を飛ぶことを選んだようです。
だがしかし。
空には空で鳥という敵がいるんですけどね。
しかも窒息死するかもしれないというかなりのリスクが待ち受けています。
ですが、トビウオはそれでも空を飛ぶことを選んだのです。
「魚に食われるぐらいなら自爆してやるぜ」
という強靭な意思が感じられますね。
空中にいると鳥に狙われるかもしれないという話をしましたが、実はトビウオが飛ぶ速さは時速60㎞にもなるといわれており、ツバメやヒヨドリなどの一部の鳥よりも速い速度で空を飛んでいるので、そう簡単に鳥からは捕食されにくいということなのでしょう。
しかも急停止や方向転換をすることも可能だそうでかなり戦闘機並みの飛行能力と言えるかもしれません。
実は航空力学からしても魅力的なトビウオだそうで。
科学技術の分野には「自然界のものを模倣して人間社会に利用しよう」という『ネイチャー・テクノロジー』という分野があるそうです。
特に生物を模倣して産業機械を作ることを『バイオ・ミミクリー』というそうで、その学問分野を『バイオ・ミメティクス』と呼ぶそうです。
あの有名なレオナルドダヴィンチが鳥の飛翔の様子を観察して飛行機械を設計したという話もある分野だそうです。
この『バイオ・ミメティクス』がトビウオに関しても期待されているそうです。
もしかしたらトビウオをベースにした何かが開発される日が来るかもしれませんね。
出汁の次は飛行機。
めちゃめちゃ凄いぞトビウオ。
頑張れトビウオ。