2020年に福岡市で当時15歳の女子高生が所属していた剣道部の顧問の暴力や暴言的な稽古が引き金となり、自ら命を経った事件がありました。
不適切な指導によって精神的に追い詰められる子供が後を経ちません。
”指導死”という言葉を耳にしますが、このようないき過ぎた指導が若い命を絶っています。
時代と共に教育方針も変化してきていることはご存知だと思います。
正直にいいますと、僕が学生時代の頃は廊下に立たせる。
頭を叩かれる、正座させられる、暴言を言われるというような指導は一般的とも言えるぐらい普通に起こっていました。
実際に僕もそういうった教育下で育ってきましたし、わかる方がいるかはわかりませんが、教育用の大きなそろばんの上に反省のため正座させられた経験もあります。
当時でも普通ではなかったのかもしれませんが、こういう教育方針に対して誰も文句を言うと言う人がいなかったことで勝手に”一般化”されていただけだとは思いますが、ここで「僕の時代はこうだったから、これぐらいのことで文句を言うのはおかしい」と言う気持ちは一切ありません。
地域にもよりますから一括りにして言えませんが、僕の時代は「両親」だけでなく、地域で子供を育てると言う環境だったからと言うことが一つの要因でもあると感じています。
簡単にいいますと、『子育ては両親だけがするものではなく、教師や近所のおじさんやおばさんみんなでする。』と言う感覚でした。
ですから、外で遊んでいたら近所のおじさんやおばさんに怒られることは当たり前のようにありましたし、友達の親からも悪いことをしたら叱られると言うことはありました。
つまり、そもそも生活環境が厳しい環境だったから、”指導”や”教育”と言う範囲がとても広かったように感じます。
しかし、現在は大きく変わって「個人を尊重しよう」と言うような時代になっているように感じます。
上記のような環境で育ってきた僕ですが、「理不尽だなぁ」とか「完全に個人の意見は無視」と感じることは多々ありました。
乱暴な表現になりますが、基本的には「怒られるようなことをする人が悪い」と言うスタンスの社会だったので、それが当たり前のような空気感でした。
今は違う。別の世界と考えるぐらいの感覚が必要
今はそういう時代ではありません。
僕の周りだけの情報と感覚でしかありませんが、40代から60代ぐらいの人たちはきっと僕と似たような環境で育っている人が多いと思います。
僕の会社にも、いまだに「俺が若い時はこうだった。これぐらいのことで…」とかいう人はいます。
例えば、「今日残業できるか?」と聞かれて「今日はできません」と断ったとします。
そうすると「根性のないやつ」「俺の時代なんかこんな風に「残業できるか」と聞いてくれる人なんていなかった」などということを言う人がいます。
所謂、”精神論者”と言うものなのかもしれません。
(精神論者の概念が間違っていたらごめんなさい)
確かに僕も「精神論時代」を生きてきた人間です。
わかりやすくいいますと「気合いと根性で乗り切れ」と言うような感じです。
嫌なことを言われたとしても拒否権はなく、根性出してやれと言うような感じ。
これは僕らの年代の方には共感していただける部分もあるかと思います。
ですが、今はそんな時代ではありません。
学生であっても、一人一人の個人の主張や個性を尊重すると言うことが、重要視されています。
先日少し「表現の自由」に感してのブログを書きました。
表現の自由が大切だと言うことが言いたいのではなく、昔よりも「個人を尊重しよう」と言う風潮が強くなっていると言うことです。
自分の時代と比較するな
全ての人がそうだとは全く思いません。
ですが、40代以上の方はもっと自分の中での時代の流れをアップデートする必要があると強く思います。
いつまでも過去にしがみついている人が多すぎる。
僕の時代と今の時代を比べてどうなるのか。
僕の時代はポケベルが主流だった時代だし、今の時代はスマホが主流の時代。
そんな風に時代は進んでいます。
そういう部分だけアップデートして、他のものは過去の価値観に捉われたまま。
それって自分の都合のいい部分だけしか見ていないという事になるのではと思ってしまいます。
「最近の若い奴は…」的な発言っていつまでも言われ続けていますが、逆に言えば「昔のおっさんってどうなの?」という部分にも目を向ける必要があると思うんです。
時代を変化を感じずにいつまでも自分の価値観だけで生きている人がいるから、こういった事件が起こるのかなと思っています。
こういう思想の人たちが改心することはないと思います。
そうなると、若い世代(今の時代を理解できる世代)にどんどんバトンを渡していくことが半ば強制的に実行していくべきではないのかと思います。
これは日経テレ東大学のYouTubeチャンネルのRe:Hackというコンテンツで放送されていた動画の切り抜きです。
成田悠輔さんが田原総一朗さんに「社会に対して世代交代制を導入したらどうか」という提案を出されています。
フル動画はこちらからどうぞ。
【ひろゆきvs田原総一朗】闘争か逃亡か?失われた30年の断罪【パンダ呆然】|Re:Hack - YouTube
僕個人的にも成田さんの意見には賛成派です。
確かにこれは政治の話ではありますが、一般的な社会に対しても同様のことは言えるのではないかと思っています。
いつまでも現場で頑張っている人はとても大切な存在ですし、必要な存在であると思います。
しかし、それが逆に足を引っ張ってしまっているような状況になってしまっているのであれば、引退を視野に入れてもいいのではないかと。
先日97歳の男性が運転する車が事故を起こし死傷者がでた事件のブログを書きました。
免許の返納的なものも同様に「80歳以上は免許の返納義務がある」というようなことをしていく必要が出てきているのではと思います。
あまりにも偏った意見ですから、条件をつけた上でということも考えて行かなくてはなりませんが、大きな枠で考えても”世代交代”というものを考えていく必要があると思います。
未来の芽を絶対に摘んではいけない
15歳という若い命。
しかも”自ら命を絶つ”を選択をさせてしまったことは本当に問題です。
2012年のWHOの世界自殺者数調査によりますと、172ヵ国中日本は18位。
なんと先進国7ヵ国(G7)の中では日本がトップです。
この現状を見てどう感じるでしょうか。
何かしらの対策を講じるべきだと思うのですが、特別大きな対策が施行されているとは感じません。
今後国がどのように動くかわかりませんが、優先順位を再検討して進めていってもらえることを切に願います。
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