「これ美味しいから食べてみて!」とか
「○○が一番美味しい!」とか
そう言った言葉をよく耳にします。
正直僕は貧乏舌なので、余り特別これが美味しいとか感じません。
むしろほとんどの食べ物は美味しいと思っています。
嫌いな物はありますが。
美味しいって個人差がありますが、味覚と言うのは舌で感じる物ですが、実は脳でも感じているそうです。
「おいしい」は総合的な感覚
舌には味蕾(みらい)という組織があり、この組織が甘さ、しょっぱさ、苦さ、酸っぱさ、旨さを感じています。
基本的にこの味蕾と呼ばれる組織が「おいしい」「おいしくない」を感じているのですが、実は舌だけではないそうです。
東北大学の笹野名誉教授のお話によると、「味覚は脳が感じる総合感覚」だそうです。
嗅覚、視覚、触覚など様々な感覚が統合されて生じる総合的な感覚。
笹野名誉教授によれば、
『味は味蕾が感じる』のではなく、『味は味蕾が受容し脳が感じる』のです。
そのため、香りやテクスチャー(硬軟や粘度など)、温度、色、ツヤ、形状、音、さらには、口腔状態、内臓の調子、雰囲気、気温、また食事をする際の気分や感情、過去の記憶、先入観などによっても味覚は変化します
このお話でいけば、味やおいしさに個人差があるのは当然だと言えそうですよね。
他人がおいしいと感じても自分はそんなにと感じることがあるのはこのためだと。
言い換えれば、万人がおいしいと感じるものは「本当においしいもの」と言えるのかもしれません。
味覚は学習によって変化する
味覚とは食べられるものと、食べられないものを区別する本能的な機能
例えば、苦みは毒物のシグナルで、酸味は腐敗物のシグナルになるため、動物は絶対に食べないそうです。
では、なぜ僕たちはコーヒーやビール、山菜などを食べるのか。
赤ちゃんなんかは苦いものとか酸っぱいものは食べませんよね。
まぁこれは耐性がまだできていないという部分もあるかもしれませんが、栄養があるからといって食べさせようとしても、嫌がるはずです。
これはつまり僕たちが生きてきた中で学習してきたということです。
年齢を重ねるに連れて、甘いものや辛いもの、苦いもの、酸っぱいもの様々な種類の味を食べてきたことによる学習です。
似たような話をダウンタウンのお二人がされていたので貼っておきます。
これでも仰る通り、いろんなものを食べることによって、舌が学習して複雑な味もおいしいと感じることができるようになる。と。
厳密にいえば、舌で感じたものを脳が学習していく。
という方が正しいかもしれませんね。
ちなみにですが、味蕾(みらい)と呼ばれる組織は舌だけでなく、頬の内側や唇にもあるそうです。
また、味蕾の数は乳幼児で約10000個。大人になるにつれて約7500個まで減少するといわれているそうです。
悪口でもなんでもないのですが、年齢を重ねると薄味のものにスイッチしていくなんてことを聞いたことがありますが、これも味蕾の減少の影響なのかな。
貧乏舌と馬鹿舌の違い
冒頭で、「僕は貧乏舌です」と書きましたが、皆さん『貧乏舌』と『馬鹿舌』の違いはご存知でしょうか。
実は僕はこの記事を書くときに初めて『貧乏舌』という言葉を知りました。
これまでは『馬鹿舌』という言葉しか知りませんでした。
気になったので『貧乏舌』と『馬鹿舌』の違いについても調べてみました。
『貧乏舌』と『馬鹿舌』という言葉は両方とも「味覚音痴」を意味しているという事はお分かりいただけると思います。
ですが、本来の意味は少し違うそうです。
貧乏舌とは
『貧乏舌』とは料理のランクの違いがわからない人のことだそうです。
わかりやすく使い方の例を挙げると…
「彼は何でもおいしいと感じる貧乏舌だ」
「貧乏舌の方が人生得してるよね」
など。
馬鹿舌とは
一方『馬鹿舌』とは味の違いがわからない人のことだそうです。
『馬鹿舌』のわかりやすく使い方の例を挙げると…
「甘ければなんでもいい馬鹿舌だ」
「毎食カレーで満足できる馬鹿舌です」
など。
いずれにしても基本的に見下されている感じが否めませんね。
文章にすると同じ意味とも取れなくもないですが、色々な解釈があるようなので、これはあくまでもほんの一例ということでご了承ください。
あんまり味覚を育てない方がいい
でも、やっぱりおいしいもの食べたいですよね。
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