相手がこれまでどんな環境で育ってきたかとか
これまでどんな会社に勤めていたかとか
そういった生い立ち的なものを知らずに自分のこれまでの感覚や思想だけでものを話す人がいます
こう言った人に多いのは
『自分の考えが正しい』
という感覚でものを話すことです
こういうタイプの人って結構話すのが(主に自分の話ですが)好きだったりする人が多いので
コミュニケーション能力が高そうに見えますが
ただ自分の考えや思っていることを発しているだけで相手との会話になっていないことが多いです
一方的に喋るだけという感じでしょうか
こういう人と話していて何より一番かわいそうだなと感じるのは
“相手のことを何も知らずにベラベラと話すこと”
です
僕は元バンドマンです
一番多い時で年間にライブを120本やったりグッズを作って販売したりとそれなりに精力的に活動していました
もちろん本気で売れたくて真剣にやっていたのでそれなりに色々な経験をしてきたつもりです
そんな僕に対して
バンドの話をしてくる人がいます
その方はドラム教室でドラムを教えているそうで
技術や経歴もあるようです
(実際に見たり聞いたりしたことはないのですが)
そんな経歴の方なのですが
その方が僕に音楽の話をしてきます
それもあたかも僕が音楽無知かのような口ぶりで
別に「誰に言ってるんだ」という気持ちでは全くなく
「僕も一応音楽齧ってるんですけどね」
と心の中で思っているだけで
「へーそうなんですねー」
と軽く流しているのですが
そこでいつも思うことがありまして
『なぜ相手がみんな素人だと思うのか』
ということです
今回音楽に例えて話をしましたがなんでもいいんです
イラストやプログラミング、ダンスやゲーム
スケボーに釣りにゴルフ
様々なジャンルの娯楽がある中で
なぜ「自分だけはよく知っている」というような気持ちになれるのか
これがわかりません
僕が昔バイトしていたところの店長に「スケボーやりたいと思ってるんですよ」と話したことがありまして
僕がバンドをやっていた時にはスケボーブームというのも同時期ぐらいにあったので周りでスケボーをやっている人がたくさんいたので僕も始めてみようかなという軽い気持ちだったのですが
とりあえずいきなり高いスケボーを買うのはもったいないなーと思ったのでおもちゃのスケボーを買って試してみようとバイト先に持って行ったところ
店長が「ちょっとやらせてよ」と言ってきたので
スケボーを渡すと
最も簡単にトリックをやってのけたわけです
「えー!すごいですね!」
と言って話を聞いてみると
スポンサーもついていた元プロスケーターだったそうで
靭帯断裂だったか忘れましたが怪我をしてしまってスケボーは諦めてしまったという話を聞きました
それからというもの安易に他人に話をするものじゃないなと思いました
元とはいえまさかのプロスケーターの方に
「スケボーやってみようかなと思うんですよー」
なんて今思うとめちゃくめちゃ恥ずかしいなと
そういう経験があったからか
何かのジャンルについて話をする時はまず最初に
「サッカー好きですか?」とか
「バレーボールやったことあります?」とか
まず先に話したいジャンルの知識量的なものを聞くようにしています
何も聞かずに話を始めてしまうと
「自分中高とサッカー部でした。国体にも言ってます」
みたいなことになると恥ずかしいですからね
ですがそういうことをせずにいきなり自分の話をガンガンしてくる人がいます
これに付き合うのは本当に疲れます
ドラムを教えている方の話だけでいくと
全て僕の知っている話ばかりで
さらにいうと「それはちょっと違うんじゃないかな」とか「本当に知ってるのかな?」と疑問に思う点も少なからずありまして
聞いた話を受け売りしているようにも感じます
相手と上手くコミュニケーションを取るためには相手のことも考えて話をすることが大切です
それを改めて再確認した一日でした
コミュニケーション能力が大事だ
みたいなことが囁かれている昨今ですが
無理にコミュニケーション能力を高める必要はないのかなと思います
必要最低限のコミュ力があればそれでいいんじゃないかなと
相手のことをほんのちょっと気遣うだけでコミュニケーションって上手く行く気がします
書くのは簡単ですけど
実際はそんな簡単じゃないんですけどね