台風14号のお陰というか“せい”というか気温が下がり少し寒いぐらい涼しくなりました。
また来週ぐらいかな、30度近く気温が上がるそうですが。
寒暖差で体調崩さないようご注意ください。
さて、今日は自転車の話。
といいますのも、ワタクシ自転車店で働いていた過去があり一応店長も努めておりました。
通勤の時に使っているとか、買い物行く程度とかで自転車を乗る機会って多少なりともあると思います。
ウチの職場でも自転車通勤する方が7割ぐらいかな?ってぐらい結構いるのですが、周りでは「なんか変な音がする」「チェーンがゆるゆる」「しょっちゅうパンクする」などなど色んな声が聞こえてきます。
そこで今日は自転車を長く乗るコツをお伝えしてみようかなと思っております。
はじめに
趣味がサイクリングやロードレース、マウンテンバイクにBMXなんて方々は日頃から手入れされていると思いますが、日常でしか乗らないしシティサイクル(いわゆるママチャリ)しか持ってないと言う方向けになりますので、自転車愛が強い方はご遠慮ください(笑)
とまぁこんな感じで一般的な自転車を乗る方って基本的にメンテナンスというものを全くしない方が多いです。
車やバイクはオイル交換やエレメントや空気圧だとかなんやかんや見る方は多いですが、チャリンコとなると乗りっぱなしの方が半数以上なのではと思います。
まぁチャリンコごときにいちいちメンテなんてしてられねぇよ。
という声が聞こえてきますが、自転車も車などと同じでちょっとしたことに注意するだけで案外長く乗れたらします。
ちなみに僕は高校生の時に4980円で買った中古のママチャリをいまだに乗ってます。
とは言いましても、修理代と自転車体費用を考えた時にそこまで金掛かるくらいなら買い換えるよ!ということがほとんどだと思いますが、
それでも普段から少し気にかけるだけで結構長く乗れますので、もしよければチェックしてみてもらえたらと思います。
空気圧をこまめに見る
自転車の空気圧って結構見ない人多いんですよね。多分漕げば走るからなんじゃないかなーと思ってます。
チャリンコって乗りにくくなる事はあっても事故などでフレームとかが曲がったりしない限り乗れてしまいます。
だからぞんざいに扱う方が多いと思います。
まぁ僕も雑に扱うので傷まみれ凹みまみれですが(笑)
ただ空気圧をこまめにチェックしてちゃんと空気を入れておくだけで、チャリンコ漕ぐのが楽になります。
これは転がり抵抗が低くなるためです。
空気を入れてすぐに乗り始めると「おおー!」って思った経験した方もいると思います。
タイヤの空気を定期的に確認して入れておく事で漕ぐのが楽になるだけでなく、タイヤの消耗も抑えられます。
よく見られるのがタイヤの設置面は全然減ってなくて溝もバリバリ残っているのに、タイヤの横がひび割れしたり裂けたりしているタイプ。
これはタイヤの空気圧が少ないためにタイヤが潰れてしまっているまま乗っているためタイヤの横に負荷がかかり裂けたり割れたりするというもの。
これも空気圧を見ていれば結構回避できることです。
オイルとか差してみる
オイルを差す場所というのは基本的にチェーンだけでいいと思います。
チャリンコを漕いでいて『ギチギチ』音がしている人って結構見かけます。
これはオイル切れが原因です。
とりあえず手っ取り早いのはオイルといえば「5-56」これです。
厳密に言うと5-56は乾きやすい部分もあるので、より耐久性にも優れ潤滑剤として向いている『スーパー5-56』と呼ばれるものの方がいいのですが、日常で乗る程度の人には個人的には別にいいんじゃないかなと思っております。
何でもかんでもオイルは微妙
自転車には色んなところにベアリングが使われています。
ハンドル部分であったり、ペダルの部分、車輪の軸の部分など。
こういうベアリングが使われている場所はグリスが使われていますので、ここにオイルを注入してしまうとグリスが流れてしまいますので、要注意です。
- 粘度が低くて、サラッとしているのがオイル
- 粘度が高くて、ネチャっとしているのがグリス
例えるなら、オイルはサラダ油でグリスはバターやマーガリンといった感じです。
ですから所構わずオイルを注油するのは控えましょう。
おまけの話
と誰でも簡単に自転車を(ちょっとだけ)長持ちさせるコツは大きく2つだけです。
基本的に2つを気にかけておけば意外と長く乗れたりします。
長く乗れるということはそれだけ無駄なお金をかけずに済むということにもなりますので、よければぜひ気にかけて見てもらえればと思います。
ここからはちょっとしたおまけのお話を2つほど。
超不愉快。ブレーキがキーキー鳴る
古いママチャリなんかだとよくブレーキが「キーーーーーッ!!」っと不愉快な音を立てている自転車を見たことや聞いたことがあると思います。
大体のママチャリの後輪ブレーキは『バンドブレーキ』と呼ばれるものがついていることが多いです。
▶︎バンドブレーキ
これの他にも『ローラーブレーキ』と呼ばれるタイプもあります。
▶︎ローラーブレーキ
形が少し違うのでパッと見てもわかるのですが、このキーキー音がするのは”バンドブレーキ”と言われるタイプのブレーキの音です。
これはブレーキが摩耗してきて出る音です。
少し荒技ですが、これを簡単に直す方法をご紹介します。
用意するもの
▶︎ゴムハンマー
これだけです。
ゴムハンマーは100均などでも売っていますので、別に買ってもいいと思う方は買っていただいて、「今後の使い道がねぇよ」という方はドライバーのお尻で叩くというのも一つの方法です。
用意していただければ、やることは簡単
ココを軽く叩いてもらえればOK。
叩く場所はブレーキ本体の周りを叩く感じです。(画像の矢印のあたりがいいかと思います。)
いきなりガンガン叩くのではなく、ちょっと叩いてブレーキを掛けてみる。まだ音が鳴るようならもう少し叩いてみて、またブレーキを掛けて音を聞いてみる。
と繰り返して音が出なくなればOKです。
あの左のブレーキを握る恐怖から解放されます。
前のブレーキがガタガタするとか、変な音がするキーキー鳴る
前のブレーキは「キャリパーブレーキ」というタイプのブレーキが主流です。
こんな感じ。
このブレーキもブレーキシューと呼ばれる前輪用のブレーキパットが付いています。
そのパットが摩耗したり、小さな石などが噛み込んでしまった時などに異音がする場合があります。
本来なら一度パットを外してみて小石などが挟まってないかなど確認するのがいいのですが、「ネジを外すのも面倒だし、元に戻せる自信がない」という方はこの方法で簡単に直すことができます。
用意するもの
▶︎ドライバー
ドライバーはプラスでもマイナスでもどちらでも結構です。
厳密にいうと、別にドライバーでなくても下の画像の穴の部分に通せる硬い棒であれば問題なしです。
ここにドライバー(または棒)を通して少しだけ曲げてやればOKです。
手書きの雑なイメージ画像ですが、真っ直ぐになっているブレーキパットを『ハの字』するイメージです。
ここも後輪ブレーキと同じく一気に行くのではなくゆっくり少しづつ行うこと。
ちょっと曲げてみて、ダメなようならもう少しといった具合に。
これでブレーキの違和感が解消されるはずです。
より良い自転車ライフを
いかがでしたでしょうか。
一応、簡単なことだけでしたが少しの気遣いで自転車をちょっとだけ長く乗れるようになるはずです。
パンク修理とかタイヤ交換とかチューブ交換とか意外とお金がかかりますよね。
パンク修理は1箇所500円だとか800円だとかだと思いますが、2箇所3箇所も穴が空いているとなると料金が上がっていくシステムのお店もあるようですし、タイヤやチューブ交換となると4000円や5000円するところもあるようですし、意外とお金がかかってしまう場合があります。
それを日頃のチェックで減らせるとしたらどうでしょう。
タイヤの空気をチェックするなんて数秒で済みますし、空気を入れるとなってもたかが5分程度でしょう。その数分を惜しんでお金を払うのはもったいないと思います。
誰でもできる簡単なチェックなので、ぜひ試して見てください。
最後に。
おまけの話ですが、あくまでも応急処置的な方法になります。
一番良い方法はきちんと自転車店に行って点検してもらうことです。
ただ、自転車店店長だった人間が言う言葉ではないかもしれませんが、普段街乗りのママチャリにそこまでお金掛けるのってどうなの?と言うことです。
自転車屋さんは作業工賃などが主な利益になっているはずですから、部品やパーツ代はそこまでしなくても作業工賃というものが必要になります。
ちょっとしたことで作業工賃を払って見てもらうよりも、ちょっと手を加えるだけで解消できるならそのほうがいいんじゃね。
と思っているタイプです(笑)
ですが、万が一何か起こってしまった場合も自己責任でお願いいたします。
少しでも不安や自信がない場合やなかなか直らないという場合は、無理矢理にやらず自転車屋さんに持っていってください。
僕は一応何千台という自転車を触ってきた経験がありますから、できる部分もあります。
ですから、無理だと判断したら強引にやらず自転車屋さんで見てもらってください。
ここ重要なのでご留意ください。
とまぁこんな感じですが、いかがだったでしょうか。
いろんな技術が進歩してどんどん便利な世の中になっていきますが、いつまで経っても自転車は愛されている乗り物だと思います。
免許も入りませんしね。
そんな愛すべき人力車である自転車を少しでも長く乗ってもらえたら、元自転車店店長としては嬉しいことこの上ありません。