はっきりと申しますが、僕は虫が大嫌いです。
想像するだけでも寒気がしますので、固有名詞は書きませんが、虫が嫌いです。
ただ嫌いな虫の中にも「いける虫」と「いけない虫」が存在します。
今回はその「いける虫」に属するアリのお話。
どこにでも見かけるアリ。
行列で歩いている時もあれば、1匹だけで歩いているアリもいます。
僕には意外だったのですが、アリはハチの仲間だそうです。
言われてみればフォルムが似ている気がしますよね。
アリはハチ目アリ科に属する昆虫です。
基本的には産卵する女王アリと、育児や食糧の調達などを行う働きアリ、餌を取るための狩りや巣の護衛などを行う兵隊アリで構成されている社会性昆虫です。
世界では1万種以上、日本では280種以上のアリがいるそうです。
アリって結構ポップな感じで描かれることが多いと思いますが、実は凄い昆虫なんです。
アリは目がいい
アリは目が見えないという噂を聞いたことがありますが、これは事実とは違うようです。
アリの行動範囲は約100mだとか。
ヒトに換算すると数十kmになるそうです。
あの小さいアリが100mも歩いてどうやって巣まで戻るのかといいますと、アリは昆虫の中でも目が良い方だそうで、歩きながら周りの景色を覚えるそうです。
さらに、アリの複眼は特殊な光を見ることが可能で、雲に隠れていても太陽のある位置がわかるそうです。
種類によっては巣からどこまで移動したかもわかるアリもいるとか。
迷わないためのフェロモン
アリがいっぱい集まって大きな獲物を運ぶところを見たことがあると思います。
そんな時、仲間を集めるために役立っているのが「道しるべフェロモン」です。
とても目が良いアリですが、基本的には暗い巣の中での活動が中心なので野外で活動するのはごく一部のアリたち。
そこで、アリたちが活用するのが、化学物質によるコミュケーションです。
まず、1匹のアリが食べ物を見つけて、目印になる匂いを地面に付けながら一旦巣に帰ります。
1匹だけの匂いだと薄い匂いですが、そのフェロモンに気付いたもう1匹のアリが匂いをたどって餌までたどり着きます。
さらに、新しく匂いを付けながら巣に帰ります。
これを複数のアリが繰り返すことで、道しるべとなる匂いが強くなりアリがその道しるべフェロモンの道を行ったり来たりするようになり、大きな獲物を運ぶことができるというものです。
アリの行列の正体はこの「道しるべフェロモン」だったんです。
アリにとって触角はとても大切なもの
アリたちは触角でフェロモンを探知しています。
片方の触角を切り落としたり、左右の触角を結んで行われた実験では匂いの道を効率よくたどれなくなったという実験結果もあるそうです。
他にも敵や味方の識別のためにも化学物質が働いていて、触角で同じ巣の中まであるかの判断もしているそうです。
アリは小さくても凄い生き物
アリにはヒトには見えない”偏光*1”という光を見ることができるそうです。
偏光サングラスというものがありますよね。簡単に言うとあんな感じでしょうか。
アリはこの偏光の能力のお陰で太陽のある位置がわかるため、道しるべフェロモンだけでなく様々な情報を使って巣に帰るんだそうです。
さらにアリはどんな高さから落ちても死ぬことはありません。
例えば、アリが1mの高さから落ちた場合、ヒトで換算すると約240mの高さから落ちたという事になります。
ヒトが六本木ヒルズ森タワーから落ちたとすると、どうなるかは容易に想像ができますよね。
ですが、アリはたとえ高さ30mから落ちても死ぬことはありません。
なぜかと言いますと、どんなものでも落下する途中である地点から落下速度が変わらないポイントがあります。
アリの場合それが『10cm』の位置だそうです。
アリはどんな高さから落ちても10cmの高さから落ちた時と同じ衝撃ということになり、たとえ30mから落ちたとしても死なないということだそうです。
さらにアリは体が頑丈な骨格で覆われているため、10cmの高さから落ちたとしても死ぬことはないそうです。
つまり、アリはどんな高さから落ちても死なないそうです。
ゴマぐらいの大きさしかないアリですが、実は物凄い能力と強靭な体を持っている凄い生物なんです。
そう考えると、外でアリを見かけたときに見る目が変わるかもしれませんね。
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*1:偏光は特定の方向に振動する光のみで構成されている光のこと。